A-way of life ―命の燃やしかたかし―

退職→上海留学とその後の道―

23.本の紹介①『漢字と日本人』

久しぶりに考えの更新。
(本当はもっと増やしたい。。。)

高島俊男『漢字と日本人』を読んだ。

 

漢字と日本人 (文春新書)

漢字と日本人 (文春新書)

 

 

読むのに時間がかかったが、
中国語(合わせて英語)を学ぶ上で非常に面白い本だった。

中国語を学ぶ人や、言葉に関心がある方はぜひ!

2点気付いたことを忘れないように残す。

①言葉は、生活のなかから生まれてくる
   ということ。 

②日本人は昔から外国語を聞いて話すのが
    苦手だったということ。

加えて、
外国語を謙虚に学ぶことを再認識した。

以下、気づきの詳細
_______________________________________________
補足:
便宜のため、中国語は、汉语でなく中国語で表記する。



①言葉は、生活のなかから生まれてくる
    ということ

について、
日本語の漢字と一口にいっても、
中国、日本、西洋など異なる生活で生まれた
考え方が漢字になっている、ということ。

例1:中国の生活で生まれた言葉
(歴史上、日本が中国から学んだ考え方)
徳、仁、礼、信、義、智など

例2:日本の生活で生まれた言葉
(江戸時代までの和製漢語)
義理、成敗、無茶、神妙、粗末、大切など

例3:西洋の生活で生まれた言葉
(明治維新後の和製漢語の大半)
現代、政治、社会、交通、通信、銀行、保険、など

補足:
もともと日本にもあった考えも一部存在する。
例えば、「債務」や「債権」を「借」、「貸」とよんでいた。

感想:
生活から生まれた言葉は、実際の生活を通して初めて意味が実感ができる。自分が本当に意味を理解してその言葉を使っているか、日頃から注意しておきたい。


続いて、

②日本人は昔から外国語を聞いて話すのが苦手だったということ

について
「音節」の説明が面白かった。

筆者曰く、
「音節」とは、人が言葉をしゃべる際に口から出てくる最小の単位である。

日本語は、百くらい
中国語は、千五百 くらい
英語は、三千くらい
ある。

日本語は、音節が少ない(しかも、ほとんどの音節はaiueoで終わる)ので、発音は難しくない。

だから、昔から日本人は(日本語と比べて音節の多い)外国語の音を正確に聞いて話すことが苦手だった、
というのは目からウロコだった。

中国語の発音(※)や英語の発音とも
音がズレてしまうことに納得いった。

例えば、英語の場合、「strike」は英語ならば一音節だが、日本語のストライキは五音節になる。

例えば、中国語の場合、一語一音節なので、
中国語の「日」は中国語ならば一音節で、日本語の「日」は、ニチやジツなどの二音節になる。また、昔の日本人は「紅」や「用」などの(ng)
の発音に苦心していたそうで、発音に苦しむ今の自分と同じだとわかった (笑)

補足*:
ここでは本来の中国語の発音を日本人が真似した音(おん)だけで
考えている。訓読みについては本書を。


本書でもう一つ気になったこと。
筆者からのきつい一言をまとめると
「かつて(日本の)知識人が漢字や漢文を崇拝したように、
 現代の日本人が英語を日本語より上等だと思っているのは、
 植民地根性丸出しである。」

外国語を学ぶものとして肝に銘じつつ、
異なる背景を持つ相手に伝えるための道具として、
謙虚さをもって他言語を学んでいきたい。